問い合わせを増やしたいとき、最初に手を出すべきは広告ではありません。いま動いている導線(お客様がたどる流れ)の点検です。
私はこれまで、中小企業や個人事業の集客導線を見直してきました。その経験から言えるのは、多くの事業が「入口を増やす」前に「途中で取りこぼしている」ということです。この記事では、広告費をかけずに問い合わせを増やすために、いまある流れのどこを点検すればいいかをお伝えします。
ありがちな失敗——「とりあえず公式LINEに集める」
実際によく見るのがこれです。お客様がしたいことは「予約」なのに、まず公式LINEに登録させ、そこから手動でメッセージをやり取りして予約を取っている。運営側は丁寧なつもりですが、お客様からすると手間が増えているだけです。
本来なら、予約が目的ならその場ですぐ予約できるシステムを入れるべきです。ユーザーが今すぐしたいことと、用意した導線がずれていると、途中で人が離れます。広告を足して入口の人数を増やしても、この漏れがある限りザルに水を注ぐことになります。
遠回りの導線
予約したい人を公式LINEに集める
→ 手動でメッセージを往復
→ 返信までに時間がかかる
→ 待てない人が離れる
最短距離の導線
予約したい人には予約フォーム
→ その場で日時を確定
→ 運営の手間も減る
→ 取りこぼしが起きにくい
導線の正解は「ユーザーが今すぐしたいこと」への最短距離
点検の考え方はシンプルです。ユーザーが公式LINEやサイトに何を求めているかを把握していれば、間違った導線は作りません。予約したいのか、相談したいのか、資料が欲しいのか。求めているものによって、用意すべき最短ルートは変わります。
公式LINEは便利ですが、何でも受け止める万能の受け皿ではありません。予約には予約システム、相談には相談フォーム、というように、目的ごとに最短の受け皿を当てる。この当てはめがずれていないかを見るのが、導線点検の中心です。
広告を足す前に点検したい4つのポイント
具体的には、次の4点を順番に見ていきます。ここを直すだけで、同じ来訪者数でも問い合わせの数が変わります。
- 目的と受け皿が一致しているか——予約したい人に予約手段を、相談したい人に相談手段を用意できているか
- ゴールまでの手数が多すぎないか——問い合わせまでに何回タップ・入力させているか。1つでも減らせないか
- ページの言葉がずれていないか——誘い文句や見出しを変えるだけで反応が変わることがある。何を書いてあるかで人は動く
- 導線が途中で切れていないか——SNSからサイトへ、サイトから問い合わせへ、リンクや案内が繋がっているか
とくに3つ目は見落とされがちです。ページに載せる文言を変えるだけで反応が変わることは、実際にあります。広告費は一円もかかりません。
それでも広告が必要になる場合もある
正直に言えば、導線を点検し尽くしても、そもそもサイトやSNSに来る人が少なすぎる、という段階はあります。その場合は広告や露出を増やす話になります。順番の問題です。
ただ、多くの事業はその手前で漏れているぶんが大きい。まず今ある流れの取りこぼしをふさぐ。広告はそのあとです。順番を逆にすると、漏れたままのザルに広告費を注ぎ続けることになります。
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